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退職金制度、導入するなら「中小企業退職金共済(中退共)」がおすすめな理由
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中小企業でも無理なく始められる退職金制度とは?
いつもご覧いただきありがとうございます。
社会保険労務士法人ワンステップです。
「社員のために退職金制度を作りたい」
「求人票に『退職金制度あり』と書けるようにしたい」
「でも、会社独自で退職金を積み立てるのは負担が大きそう…」
このようなお悩みを持つ中小企業様に、選択肢の一つとしておすすめしたいのが**中小企業退職金共済制度(中退共)**です。
採用・定着にもつながる「中退共」のメリットと導入前の注意点
中退共は、中小企業が従業員のための退職金制度を設けやすくするために設けられた国の制度です。事業主が毎月掛金を納付し、従業員が退職したときには中退共から本人へ直接退職金が支払われます。
👉 会社で多額の退職金を一度に準備するのではなく、毎月少しずつ外部に積み立てていけることが大きな特徴です。
今回は、初めて退職金制度を導入する中小企業様に中退共がおすすめな理由を解説します。
1.そもそも中退共とは?
中退共は、正式には**「中小企業退職金共済制度」**といいます。
昭和34年に中小企業退職金共済法に基づいて設けられ、現在は厚生労働省所管の独立行政法人勤労者退職金共済機構が運営しています。
仕組みは比較的シンプルです。
会社が中退共と契約する
↓
従業員ごとに毎月掛金を支払う
↓
従業員が退職する
↓
中退共から従業員本人へ退職金が直接支払われる
という流れです。
📌 会社が退職者へ直接退職金を支払う仕組みではないことがポイントです。
2.おすすめ理由① 退職金を外部に積み立てられる
会社独自の退職金制度では、
「○年以上勤務した社員には基本給の○か月分を支給する」
などと規定していても、実際に退職者が出たときに現金を用意できなければ困ります。
特に勤続20年、30年という社員が複数人同じ時期に退職すると、大きな資金が必要になる可能性があります。
中退共なら、会社が毎月掛金を納付して積み立てていきます。
👉 退職時に会社が一度に大きな金額を準備するリスクを抑えやすくなります。
中小企業にとって、資金計画を立てやすいことは大きなメリットです。
3.おすすめ理由② 国から掛金の助成を受けられる
中退共の大きな特徴の一つが、国による掛金助成制度です。
新しく中退共に加入する事業主については、原則として加入後4か月目から1年間、
掛金月額の2分の1
が助成されます。
ただし、従業員1人につき月額5,000円が上限です。
つまり最大では、
5,000円 × 12か月=60,000円
となり、従業員1人あたり最高6万円の負担軽減を受けられる仕組みです。一定の対象外要件もあります。
📌 退職金制度を初めて導入する会社にとって、スタート時の負担を軽減できるのは大きなメリットです。
また、一定の掛金月額を増額する場合にも国の助成制度があります。
4.おすすめ理由③ 掛金を損金・必要経費にできる
会社が負担する中退共の掛金には、税法上のメリットもあります。
法人企業の場合は損金、個人企業の場合は必要経費として全額が非課税扱いとなります。従業員本人の給与所得にもなりません。
例えば、従業員10人について、
1人月額10,000円
を積み立てる場合、
10,000円 × 10人 × 12か月
= 年間120万円
です。
この120万円を退職金のために積み立てながら、法人の場合は原則として損金として処理できます。
👉 将来の退職金を準備しながら、税務上もメリットを受けられる仕組みです。
※実際の税務処理については税理士等へご確認ください。
5.おすすめ理由④ 会社側の管理が比較的簡単
自社だけで退職金制度を運用しようとすると、
・社員ごとの積立額
・勤続年数
・退職金計算
・積立資金の管理
などを会社で管理する必要があります。
中退共の場合、毎月の掛金は口座振替で納付でき、従業員ごとの掛金納付状況や退職金額についても事業主へ通知されます。
📌 「退職金制度を作りたいけれど、管理業務を増やしたくない」という中小企業にも導入しやすい制度です。
6.おすすめ理由⑤ 採用・定着のアピールにもなる
退職金制度は、社員が会社を選ぶ際の福利厚生の一つです。
例えば求人票で、
A社:退職金制度なし
B社:退職金制度あり
となっていれば、その他の条件が同じ場合、B社に安心感を持つ求職者もいるでしょう。
特に、
「長く働ける会社を探している」
という人材にとっては重要なポイントになります。
👉 退職金制度は、今いる社員への福利厚生だけではなく、これから採用する人材へのメッセージにもなります。
人手不足が続く中、給与だけではなく福利厚生を整えることも採用力向上の一つの方法です。
7.掛金はいくらから始める?
中退共では、従業員ごとに掛金月額を設定します。
ただし、
「退職金制度を充実させたいから、最初から高い金額にしよう」
と考えるのは慎重にしましょう。
退職金制度は、一時的な福利厚生ではありません。
社員が増えれば、会社が負担する掛金も増えていきます。
例えば、
月額10,000円 × 5人=月50,000円
でも、
社員が20人になれば、
月額10,000円 × 20人=月200,000円
です。
年間では240万円になります。
📌 今支払える金額ではなく、「社員が増えても継続できる金額」で設計することが大切です。
8.正社員だけ加入させればいい?
ここは導入前に確認しておきたいポイントです。
中退共では、原則として従業員を全員加入させる取扱いとなっています。
ただし、
・期間を定めて雇用されている人
・試用期間中の人
・休職期間中の人
・定年などにより短期間で退職することが明らかな人
など、一定の場合には加入させなくてもよいとされています。
そのため、
「正社員だけ加入して、パートは全員対象外にしよう」
と単純に決めるのではなく、雇用形態や勤務状況を確認して制度設計する必要があります。
👉 誰を加入対象とするのかは、退職金規程とあわせて整理しておきましょう。
9.中退共に入るだけではなく「退職金規程」も整える
中退共に加入すれば、それだけで会社の退職金に関するすべてのルールが完成するわけではありません。
例えば、
・誰を退職金制度の対象とするのか
・いつから加入するのか
・従業員ごとの掛金はいくらにするのか
・勤続年数によって掛金を変更するのか
・会社独自の退職金を上乗せするのか
などを決める必要があります。
そして、その内容を退職金規程などに明確にしておくことをおすすめします。
📌 「中退共への加入」と「会社の退職金制度の設計」はセットで考えましょう。
10.中退共にも注意点はある
もちろん、中退共がすべての会社に最適とは限りません。
特に知っておきたいのが、退職金が会社ではなく中退共から退職した従業員本人へ直接支払われる仕組みであることです。
そのため、
「会社に大きな損害を与えたので退職金を会社の判断だけで減らしたい」
といった運用には向いていません。
また、会社独自の退職金制度のように、自由に給付設計できるわけでもありません。
👉 「管理が簡単」というメリットがある反面、会社独自の自由な設計には一定の制約があることも理解しておきましょう。
11.会社独自の退職金制度とどちらがいい?
これは会社によって異なります。
例えば、
中退共が向いている会社
・初めて退職金制度を導入する
・社員数がそれほど多くない
・管理を簡単にしたい
・毎月計画的に積み立てたい
・国の掛金助成を活用したい
という会社です。
一方、
・役職や成果によって退職金を大きく変えたい
・独自の退職金カーブを作りたい
・企業年金を含めて設計したい
という場合には、別の制度を検討した方がよいケースもあります。
📌 「中退共がお得だから」だけではなく、会社がどのような退職金制度を作りたいのかから考えることが重要です。
12.助成を使うなら「加入前」に確認する
中退共自体に、国による新規加入・掛金増額の助成制度があります。
さらに自治体によっては、中退共に加入した企業を対象とする独自の掛金補助制度を設けている場合もあります。
そのため、
👉 退職金制度を導入すると決めたら、加入手続きを進める前に利用できる支援制度を確認しておくことをおすすめします。
制度の詳細については、厚生労働省でも案内されています。
👉 厚生労働省「中小企業退職金共済制度(中退共制度)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000113598.html
13.社会保険労務士法人ワンステップに相談するメリット
社会保険労務士法人ワンステップでは、
・退職金制度の新規導入
・中退共を活用した制度設計
・従業員ごとの掛金設計
・退職金規程の作成・見直し
・就業規則との整合性確認
・採用・定着を意識した福利厚生制度の整備
・活用できる助成金のご提案
などをサポートしています。
「退職金制度を作りたいけれど、毎月いくら積み立てればいい?」
「中退共と会社独自の退職金制度では、どちらが合っている?」
「今いる社員の勤続年数も考慮して制度を作りたい」
といった企業様もお気軽にご相談ください。
👉 社会保険労務士法人ワンステップ
https://www.onestep-sr.jp/
14.まとめ
初めて退職金制度を導入する中小企業に中退共がおすすめできる理由は、
・毎月計画的に退職金を準備できる
・国から掛金助成を受けられる
・掛金を損金・必要経費にできる
・会社側の管理負担を抑えられる
・採用や社員定着のアピールになる
といったメリットがあるためです。
一方で、対象者や掛金額、会社独自の退職金との関係など、加入前に決めておきたいこともあります。
📌 「とりあえず中退共に入る」のではなく、5年後・10年後も会社が無理なく続けられる退職金制度を設計することが重要です。
👉 退職金は、社員が長く働いた先にある大切な福利厚生です。
中退共を上手に活用しながら、「この会社なら長く安心して働ける」と社員に思ってもらえる会社づくりにつなげていきましょう。
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