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アルムナイ(退職者)との良好な関係が、未来の採用に繋がる理由
社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・阪南を中心に労務相談、給与計算・社会保険手続き代行、就業規則作成、勤怠管理システム導入、助成金の提案など、人事労務分野の各テーマ別ノウハウに基づいてご支援をさせていただくことが可能です。上記テーマ等でお困りの会社様は、是非一度当法人にご相談ください。
「辞めた人」と縁を切らない会社が、これからの採用に強くなる
いつもご覧いただきありがとうございます。
社会保険労務士法人ワンステップです。
「一度辞めた社員を、また採用することはありますか?」
「退職者とは、退職日に関係が終わるものだと思っている」
「以前辞めた社員から、知人を紹介してもらえた」
このような経験がある会社もあるのではないでしょうか。
最近では、退職した社員との関係を大切にし、将来の採用や協業につなげる考え方が広がっています。
中小企業でもできる、退職者との関係づくりと再雇用・紹介採用への活かし方
こうした退職者は、
「アルムナイ」
と呼ばれます。
アルムナイとは、本来「卒業生」という意味で、企業では自社を退職した元社員を指す言葉として使われています。
📌 退職を「縁が切れる出来事」と考えるのではなく、「新しい関係の始まり」と捉えることがポイントです。
今回は、アルムナイとの良好な関係が、なぜ将来の採用につながるのか、中小企業での実践方法とあわせて解説します。
1.アルムナイ採用とは?
アルムナイ採用とは、
一度会社を退職した元社員を、再び採用すること
です。
「出戻り採用」
と呼ばれることもあります。
例えば、
家庭の事情で退職した社員
転職して別の会社を経験した社員
独立のために退職した社員
県外へ転居して退職した社員
などが、数年後に再び会社へ戻るケースがあります。
👉 一度退職した人でも、条件やタイミングが合えば、再び有力な採用候補者になる可能性があります。
2.なぜ今、アルムナイが注目されるのか?
採用難が続く中、
「新しい人を一から探す」
だけでは人材確保が難しくなっています。
そこで、
・元社員
・社員の知人
・以前応募してくれた人
・取引先や地域の人脈
など、すでに会社と接点のある人材を大切にする考え方が重要になります。
アルムナイはその代表例です。
📌 すでに会社を知っている人材との関係を維持することは、将来の採用チャネルを一つ増やすことにつながります。
3.メリット① 会社のことをすでに理解している
元社員は、
・会社の雰囲気
・仕事内容
・社内ルール
・経営者の考え方
・顧客
・業界
をある程度理解しています。
新しく採用した人の場合、
「思っていた会社と違った」
「仕事内容のイメージが違った」
というミスマッチが起こることがあります。
一方、アルムナイであれば、会社の実情を理解したうえで戻ってくるため、入社後のギャップを減らしやすいでしょう。
👉 会社側も本人の人柄や働き方を知っているため、採用判断がしやすいというメリットがあります。
4.メリット② 教育コストを抑えられる場合がある
元社員であれば、
基本的な業務
会社の商品・サービス
社内の仕事の進め方
などを知っていることがあります。
そのため、新規採用者と比べて、立ち上がりが早い場合があります。
もちろん、退職後に業務内容やシステムが変わっていれば再教育は必要です。
📌 「元社員だから何も教えなくていい」ではありませんが、ゼロから育成するより負担を減らせる可能性があります。
5.メリット③ 外部で得た経験を持ち帰ってくれる
アルムナイ採用の大きな価値は、
以前と同じ人が戻ってくるだけではない
ことです。
例えば、退職後に別の会社で、
営業
管理職
IT
人事
製造技術
マーケティング
などを経験しているかもしれません。
戻ってきたときには、以前よりもスキルが高まっている可能性があります。
👉 他社で学んだ考え方や仕事の進め方を、自社へ持ち帰ってもらえることもアルムナイ採用の魅力です。
6.「辞めた人を戻すなんて甘い」と考えない
会社によっては、
「一度辞めた人はもう採用しない」
という考え方があります。
もちろん、退職理由や在職中の勤務状況によっては、再雇用しない方がよいケースもあります。
しかし、
転居
家庭事情
キャリアアップ
別分野への挑戦
など、退職理由はさまざまです。
📌 「辞めた」という事実だけで将来の採用可能性を閉ざしてしまうのは、採用難の時代にはもったいない場合があります。
7.良い退職のさせ方が、将来の採用につながる
アルムナイとの関係づくりは、
退職した後から始めるものではありません。
実は、
退職時の会社の対応
が非常に重要です。
例えば社員から退職の申し出があったとき、
「辞めるならもういい」
「裏切られた」
「引継ぎだけして早く辞めて」
という対応をすると、退職者との関係は悪くなります。
👉 退職理由を聞き、これまでの貢献へ感謝し、円満に送り出すことがアルムナイづくりの第一歩です。
8.退職面談を行う
退職者との関係を良好に保つためには、
退職面談
を行う方法があります。
例えば、
「退職を決めた理由は?」
「会社で良かったことは?」
「改善した方がよいことは?」
「将来、条件が合えばまた働きたいと思うか?」
などを聞きます。
📌 退職面談は引き止めだけを目的にするのではなく、会社改善と今後の関係づくりの場として活用できます。
9.退職者の本音は、会社改善のヒントになる
在職中には言いにくかったことでも、
退職が決まった後なら話してくれる場合があります。
例えば、
「評価基準が分かりにくかった」
「上司に相談しにくかった」
「新人教育の負担が一人に集中していた」
「休日について求人票との印象が違った」
といった内容です。
👉 退職者の声を次の採用・定着改善に活かすことができます。
ただし、一人の意見だけで会社全体を判断するのではなく、複数の声や事実を確認することも重要です。
10.「退職理由」を責めない
退職面談で、
「なぜ辞めるの?」
と聞くこと自体は問題ありません。
しかし、
「せっかく育てたのに」
「うちより良い会社なんてない」
「辞めるならもう戻ってこられないよ」
と責めるような対応をすると、良好な関係は作れません。
📌 退職の意思を尊重しつつ、会社として必要な引継ぎや手続きを進めることが大切です。
11.退職時に「また機会があれば」と伝える
円満に退職する社員であれば、
退職時に、
「また機会があれば、一緒に働きましょう」
と伝えておく方法があります。
この一言だけでも、
「この会社には戻れない」
という心理的な壁を下げられます。
👉 会社側から再雇用の可能性を閉ざさない姿勢を伝えておくことが重要です。
12.退職後も適度につながる
アルムナイ制度を大掛かりに作る必要はありません。
例えば、
・会社のニュースレターを送る
・採用情報を案内する
・会社イベントへ招待する
・SNSでつながる
・年に一度近況を確認する
といった方法があります。
📌 退職後も「忘れられない程度」に関係を保つことがポイントです。
ただし、本人が望んでいないのに何度も連絡するのは避けましょう。
13.連絡先を勝手に使い続けない
退職者との関係を維持する場合でも、
個人情報の取扱いには注意が必要です。
在職中に会社が保有していた、
個人メールアドレス
電話番号
住所
などを、退職後の採用案内のために当然に使い続けてよいとは限りません。
👉 アルムナイとして今後も連絡してよいか、本人の意思を確認しておくことをおすすめします。
例えば退職時に、
「今後、採用情報や会社のお知らせをご案内してもよいですか?」
と確認します。
14.「アルムナイ名簿」を作るなら目的を明確に
会社側で、
「再雇用候補者一覧」
を作る方法もあります。
例えば、
氏名
在籍期間
担当業務
退職理由
保有資格
再雇用の意向
連絡可否
などです。
📌 ただし、必要以上の個人情報を残したり、不適切な評価を書き込んだりしないよう注意しましょう。
何のために情報を保有するのかを整理しておくことが重要です。
15.再雇用するときは「昔の条件」に戻さない
元社員が戻ってきた場合、
「以前は月給25万円だったから今回も25万円」
と単純に決めるのは適切とは限りません。
退職後に、
経験
資格
スキル
役職経験
が増えている場合があります。
一方、会社側の賃金制度も変わっているかもしれません。
👉 再入社時点の能力・役割・会社の賃金制度に基づいて条件を決めましょう。
16.勤続年数をどう扱うか決めておく
再雇用では、
以前の勤続年数をどう扱うか
という問題があります。
例えば、
退職金
永年勤続表彰
福利厚生
昇給
などです。
自動的に過去の勤続年数を通算しなければならないとは限りませんが、会社の制度によって取扱いが変わります。
📌 アルムナイ採用を制度化するなら、再入社時の勤続年数の取扱いも事前に整理しておくことが大切です。
17.有給休暇の扱いにも注意
一度退職し、一定期間後に再雇用する場合、
年次有給休暇の勤続年数をどう考えるかは、形式だけでなく雇用の実態も関係します。
単に「再入社だから必ずゼロから」と判断できない場合があります。
👉 退職から再雇用までの期間や雇用関係の実態を確認したうえで判断しましょう。
個別ケースでは労務上の確認が必要です。
18.再雇用だから試用期間をつける?
元社員でも、
以前とまったく異なる職種で採用する
退職から長期間経過している
会社の業務内容が大きく変わった
という場合には、能力や適性を改めて確認する必要があります。
一方で、
以前と同じ仕事へ戻る
勤務実績も十分把握している
のであれば、通常の新入社員と同じ試用期間が必要なのか検討してもよいでしょう。
📌 「全員一律」ではなく、会社の規程と再雇用の実態に合わせて運用することが重要です。
19.アルムナイは「採用候補者」だけではない
元社員本人が戻らなくても、
採用につながることがあります。
例えば元社員が、
「以前働いていた会社が人を募集しているよ」
と友人へ伝えてくれるケースです。
これは、
リファラル採用
にもつながります。
👉 会社を良い形で退職した人は、退職後も会社の評判を伝えてくれる存在になる可能性があります。
20.悪い退職体験は採用にも影響する
逆に、
退職時に嫌な思いをした人は、
周囲へ、
「退職すると冷たくされた」
「有給を取らせてもらえなかった」
「最後に強く責められた」
と話すかもしれません。
今は求人サイトやSNS、口コミなどを通じて、会社の評判が広がりやすい時代です。
📌 退職者への対応も、採用ブランディングの一部と考える必要があります。
21.「辞めた社員=敵」にしない文化を作る
社員が退職するとき、
周囲が、
「辞める人だからもう関係ない」
という雰囲気になる会社があります。
しかし、退職後に、
顧客
取引先
採用候補者
紹介者
として再び関係する可能性があります。
👉 円満な退職を認める文化は、長期的に会社の人脈を広げます。
22.退職者を過度に特別扱いしない
アルムナイとの関係は大切ですが、
「元社員だから必ず採用する」
という意味ではありません。
再雇用時には、
・現在の能力
・採用職種への適性
・過去の勤務状況
・退職理由
・現在の会社との相性
などを確認します。
📌 アルムナイ採用も、通常の採用と同じく会社の採用基準で判断することが重要です。
23.在職社員への説明も必要
元社員が戻ってきたとき、
在職社員が、
「辞めた人だけ条件が良い」
「前より高い役職で戻ってきた」
と感じる場合があります。
特に再入社時の給与や役職が以前より上がる場合には、
本人が外部で身につけた経験や、新たに担う役割を踏まえた決定であることが大切です。
👉 既存社員との公平感を損なわない制度設計を考えましょう。
24.アルムナイ採用制度を作るなら
例えば、次のような項目を整理します。
対象者
円満退職した元社員など
応募方法
本人から会社へ連絡・応募
選考
現時点の能力や募集職種に基づいて実施
労働条件
再入社時点の職務・能力・賃金制度に基づき決定
勤続年数
過去の勤続期間を通算するかどうか
情報管理
退職後の連絡について本人の同意を確認
📌 大切なのは「出戻りOK」と言うだけでなく、実際に再入社したとき困らないようルールを整理することです。
25.アルムナイだけを狙った制度にしない
「いつか戻ってきてもらえばいい」
と考えて、今いる社員の定着対策を怠ってはいけません。
アルムナイ採用は、
退職を促す制度
ではありません。
まずは、
働きやすさ
人間関係
賃金
評価
育成
キャリア
などを整え、
今いる社員が長く働ける会社を作ることが基本です。
👉 そのうえで、退職した人とも良い関係を続けるという順番が重要です。
26.会社側から「戻ってきませんか?」と声をかける
人手が必要になったとき、
以前活躍していた元社員へ、
「現在○○のポジションを募集しています。もし転職を考えているようでしたら、一度お話ししませんか?」
と連絡する方法もあります。
ただし、
何度も勧誘する
現在の勤務先を辞めるよう強く迫る
という対応は避けましょう。
📌 あくまで選択肢として案内し、本人の意思を尊重することが大切です。
27.中小企業ほど「人との縁」が採用力になる
大企業の場合は、大規模なアルムナイ専用サイトやコミュニティを設けるケースもあります。
しかし、中小企業ではそこまで必要ない場合もあります。
例えば社長が、
「○○さん元気かな?」
と近況を聞ける関係が残っているだけでも大きな価値があります。
👉 社員数が少ない中小企業だからこそ、一人ひとりとの関係を長く保ちやすいという強みがあります。
28.まずは退職者3人を思い出してみる
アルムナイ制度を検討するとき、
まず過去の退職者を思い出してみましょう。
「もう一度一緒に働きたい人はいるか?」
「今でも連絡できる人はいるか?」
「辞めた後も会社を応援してくれている人はいるか?」
という視点です。
📌 そこに、自社にとってのアルムナイ採用の可能性があります。
29.アルムナイとの関係づくり5ステップ
中小企業なら、次のような流れから始められます。
① 退職時に丁寧な面談を行う
退職理由や会社への意見を確認する。
↓
② これまでの貢献へ感謝する
最後まで良い関係で送り出す。
↓
③ 今後の連絡可否を確認する
採用情報などを案内してよいか聞く。
↓
④ 必要に応じて近況を共有する
会社の採用情報やニュースを案内する。
↓
⑤ 再雇用時は通常どおり条件を確認する
現在の能力・役割に基づいて採用する。
👉 特別なシステムより、退職時の対応を変えるところから始めるのがおすすめです。
30.社会保険労務士法人ワンステップに相談するメリット
社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・大阪を中心に、
・退職時の面談制度
・退職手続きの整備
・アルムナイ採用制度の設計
・再雇用時の労働条件整理
・勤続年数、有給休暇等の取扱い確認
・就業規則、賃金規程の整備
・採用制度の見直し
・リファラル採用制度
・社員の定着支援
などをサポートしています。
「退職者を再雇用したい」
「出戻り採用の条件をどう決めればよいか分からない」
「退職者との関係を採用につなげたい」
「退職時の対応を見直したい」
という企業様もお気軽にご相談ください。
👉 社会保険労務士法人ワンステップ
https://www.onestep-sr.jp/
31.まとめ
アルムナイとは、
自社を退職した元社員
のことです。
一度退職したからといって、会社との関係を完全に終わらせる必要はありません。
良い関係が続いていれば、
本人が再び入社する
だけでなく、
友人・知人を紹介してくれる
取引先になる
会社の良い評判を広げてくれる
可能性もあります。
そのためには、
① 退職者を責めない
② 退職時にこれまでの貢献へ感謝する
③ 円満に送り出す
④ 本人の同意を得て関係を維持する
⑤ 再雇用時は現在の能力・役割で条件を決める
⑥ 通常の採用基準で選考する
ことが重要です。
📌 アルムナイ採用は、「辞めた人を呼び戻す制度」だけではありません。
大切なのは、
「この会社を辞めても、嫌いにならなかった」
と思ってもらえる会社を作ることです。
退職者が、
「機会があれば、また働いてもいい」
「友人にも紹介できる」
と思ってくれるなら、その会社には退職後も続く大きな人的ネットワークがあります。
👉 まずは過去に円満退職した社員を3人思い出し、「今でも良い関係が続いているだろうか?」と考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。
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