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採用した人材が期待外れ…。「リファレンスチェック」でミスマッチを防ぐ
社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・阪南を中心に労務相談、給与計算・社会保険手続き代行、就業規則作成、勤怠管理システム導入、助成金の提案など、人事労務分野の各テーマ別ノウハウに基づいてご支援をさせていただくことが可能です。上記テーマ等でお困りの会社様は、是非一度当法人にご相談ください。
面接だけでは分からない「実際の働き方」を採用前に確認する方法
いつもご覧いただきありがとうございます。
社会保険労務士法人ワンステップです。
「面接では非常に印象が良かったのに、入社したら全然違った」
「経験者として採用したのに、期待していた仕事ができない」
「前職で管理職だったというので採用したが、部下をまとめられない」
採用活動では、このようなミスマッチが起こることがあります。
履歴書や職務経歴書、数回の面接だけで、その人の仕事ぶりを完全に見抜くことは簡単ではありません。
そこで採用手法の一つとして注目されているのが、**「リファレンスチェック」**です。
前職での勤務状況や仕事ぶりを確認し、採用後の「こんなはずではなかった」を減らす
リファレンスチェックとは、採用候補者の過去の勤務状況や仕事ぶりなどについて、前職の上司・同僚などの第三者から情報を得る方法です。
👉 採用候補者を疑うためではなく、面接だけでは分からない情報を補い、会社と候補者双方のミスマッチを減らすために活用することがポイントです。
今回は、中小企業でも知っておきたいリファレンスチェックのメリットと、実施する際の注意点について解説します。
1.リファレンスチェックとは?
リファレンスチェックとは、採用候補者について、その人と過去に一緒に働いた人などから情報を確認する採用手法です。
例えば、
・前職の上司
・元同僚
・一緒に仕事をした関係者
などに確認します。
質問する内容としては、
・どのような仕事を担当していたか
・どのような役割を担っていたか
・仕事の進め方はどうだったか
・周囲とのコミュニケーションはどうだったか
・強みは何だったか
などが考えられます。
📌 履歴書や面接で本人から聞いた情報を、別の角度から確認するものと考えると分かりやすいでしょう。
2.なぜ面接だけではミスマッチが起こる?
面接では、応募者も当然ながら自分を良く見せようとします。
会社側も限られた時間の中で判断しなければなりません。
例えば、
「前職では10人の部下をマネジメントしていました」
と言われても、
実際に、
10人の人事評価や指導まで担当していた
のか、
単に、
10人のチームに所属していた
のかでは大きく違います。
また、
「営業成績トップでした」
という話についても、どのような環境・役割で成果を出したのかによって評価は変わります。
👉 面接では「何をしてきたか」は聞けても、「実際にどのように働いていたか」までは分からないことがあります。
3.メリット① 経歴や実績を別の角度から確認できる
リファレンスチェックでは、候補者本人の説明だけでなく、第三者から情報を得ることができます。
例えば候補者が、
「プロジェクトリーダーとして新規事業を成功させました」
と説明していたとします。
リファレンス先へ確認すると、
「確かに中心メンバーとして活躍していた」
という評価が得られるかもしれません。
一方、
「実際のリーダーは別の社員で、本人はメンバーの一人だった」
ということが分かる可能性もあります。
📌 本人の話が正しいかを疑うというより、「どの程度の役割だったのか」を具体的に理解することに意味があります。
4.メリット② 仕事の進め方が分かる
採用後のミスマッチは、能力だけで起こるわけではありません。
例えば、
能力は高いものの、
・一人で仕事を進めるタイプ
・チームで協力するのが苦手
という人もいます。
反対に、
突出した個人成績はなくても、
・周囲へのフォローが得意
・新人教育が上手
・チーム全体の成果を高められる
という人もいます。
👉 会社が求めている人物像と、その人の働き方が合っているかを確認することが大切です。
リファレンスチェックは、その判断材料の一つになります。
5.メリット③ 管理職・幹部採用では特に有効
リファレンスチェックを検討したいのが、管理職や幹部候補の採用です。
管理職には、
・部下への指導
・人事評価
・問題発生時の対応
・経営者とのコミュニケーション
・チームマネジメント
などが求められます。
これらは履歴書だけでは判断しにくい部分です。
例えば、
「部下からどのような上司だと思われていたか」
「問題が起きたときにどのように対応していたか」
といった情報は参考になります。
📌 採用後の影響が大きいポジションほど、慎重に人物を確認する意味があります。
6.リファレンスチェックで聞いておきたい質問
実際に実施する場合は、事前に質問項目を決めておくとよいでしょう。
例えば、
① 一緒に働いていた期間・関係性
本当に候補者と一緒に仕事をしていた人物なのかを確認します。
② 担当業務
候補者が説明している職務内容と大きな違いがないかを確認します。
③ 強み
どのような仕事・役割で力を発揮していたかを聞きます。
④ コミュニケーション
上司・同僚・部下などと、どのように仕事をしていたかを確認します。
⑤ マネジメント
管理職採用の場合は、部下への指導方法などを聞きます。
⑥ さらに活躍するためのポイント
単純に「欠点は何ですか?」と聞くのではなく、
「この方がさらに活躍するために、どのようなサポートがあるとよいと思いますか?」
といった聞き方もできます。
👉 採否を決めるための粗探しではなく、採用後に活躍してもらうための情報収集として設計することが重要です。
7.前職の会社へ勝手に電話してもいい?
ここは特に注意したいポイントです。
例えば応募者から、
「株式会社○○で働いていました」
と聞いたからといって、本人に知らせず前職へ電話し、
「○○さんはどんな社員でしたか?」
と聞く方法はおすすめできません。
採用選考では個人情報を取り扱います。
厚生労働省も、採用選考における個人情報について、職業安定法に基づき、応募者の適性・能力に関係する範囲で収集し、原則として本人から直接収集することなどを示しています。
📌 リファレンスチェックを実施する場合は、本人の同意を得たうえで進めることが基本です。
「こっそり前職調査をする」という感覚で実施しないようにしましょう。
8.本人の同意を取ってから実施する
実務上は、リファレンスチェックを行う前に、
・実施目的
・確認する情報
・情報の利用目的
・誰へ確認するのか
などを候補者へ説明し、同意を得て進めることをおすすめします。
例えば、
「採用選考の参考として、これまでの業務内容や仕事上の強み等について、候補者様にご指定いただいた前職の上司等へ確認させていただきます」
という形です。
👉 候補者本人にリファレンス先を指定してもらう方法もあります。
これなら現在の勤務先へ会社が勝手に連絡して、転職活動を知られてしまうといったトラブルも防ぎやすくなります。
9.聞いてはいけない内容にも注意
リファレンスチェックだからといって、何でも聞いてよいわけではありません。
採用選考は、本人の適性・能力に基づいて行うことが基本です。
例えば、
・本籍、出生地
・家族に関すること
・住宅状況
・生活環境、家庭環境
・宗教
・支持政党
・思想、信条
など、本人の適性や能力とは関係のない事項を採用判断のために収集することは避けなければなりません。
📌 質問は「仕事」に関する内容へ絞ることが重要です。
これは通常の採用面接でも同じです。
10.前職から悪い評価が出たら不採用にしていい?
ここも慎重に判断しましょう。
例えばリファレンス先から、
「コミュニケーションが苦手だった」
と言われたとしても、それだけで候補者の能力を断定することはできません。
前職の上司との相性が悪かった可能性もあります。
また、リファレンス先の主観が含まれている場合もあります。
そのため、
リファレンスチェック=答え合わせ
ではありません。
👉 面接・職務経歴・適性・リファレンス情報など、複数の材料を総合して判断することが大切です。
気になる点が出てきた場合には、必要に応じて本人へ確認する方法もあります。
11.リファレンスチェックだけでは防げないこともある
リファレンスチェックを導入すれば、採用ミスマッチがゼロになるわけではありません。
前職では優秀だった人でも、
・会社の文化が違う
・仕事内容が違う
・上司との相性が合わない
・期待される役割が違う
ことで、十分に能力を発揮できないことがあります。
📌 採用ミスマッチを減らすには、候補者を調べるだけでなく、会社側も「何を求めているのか」を明確にする必要があります。
12.まず「求める人物像」を明確にする
例えば、
「営業経験者募集」
だけでは、求める人物像が曖昧です。
具体的には、
・新規営業ができる人
・既存顧客管理が得意な人
・部下を3~5人管理できる人
・営業計画を作成できる人
・将来の営業部長候補
など、会社によって求める人材は違います。
👉 採用基準が曖昧なままでは、リファレンスチェックをしても「何を確認すればいいのか」が分かりません。
まずは採用するポジションの役割を明確にしましょう。
13.採用面接の質問も統一する
採用担当者によって質問内容が違う会社もあります。
Aさんは、
「感じが良かった」
Bさんは、
「話が上手だった」
という印象だけで判断すると、採用基準がぶれます。
そこで、
・これまでの実績
・困難を乗り越えた経験
・仕事上の失敗
・部下への指導方法
・転職理由
など、必ず確認する項目を決めておきます。
📌 面接・採用基準・リファレンスチェックを一つの流れとして設計すると、採用判断の精度を高めやすくなります。
14.採用後の「試用期間」も重要
採用前にどれだけ確認しても、実際に働いてみなければ分からないことはあります。
そのため、試用期間の運用も重要です。
ただし、
「試用期間だから簡単に辞めさせられる」
というわけではありません。
試用期間中であっても、解雇には法的な制約があります。
だからこそ、
・何を期待しているのか
・どこまでできているか
・改善してほしいことは何か
を早い段階から伝え、必要に応じて面談・指導記録を残します。
👉 採用前の見極めと、採用後の育成・フォローの両方が重要です。
15.採用ミスマッチは会社にとって大きなコスト
1人採用するためには、
・求人広告費
・人材紹介手数料
・面接時間
・入社手続き
・社員教育
・先輩社員の指導時間
など、さまざまなコストがかかっています。
せっかく採用した社員が数か月で退職すると、再び採用活動を行わなければなりません。
さらに管理職や専門職の場合は、採用失敗による組織への影響も大きくなります。
📌 採用は「入社してもらえば成功」ではなく、入社後に活躍・定着して初めて成功といえます。
採用前の確認に少し時間をかけることが、結果として採用コストの削減につながる場合があります。
16.中小企業なら「全員に実施」しなくてもいい
リファレンスチェックを導入する場合でも、すべての応募者へ実施する必要はありません。
例えば、
・経営幹部
・部長、課長などの管理職
・高い専門性が必要な職種
・重要な顧客を担当する職種
・最終選考まで残った候補者
などに限定する方法があります。
👉 採用後の影響が大きいポジションから導入するのも一つの方法です。
中小企業では、1人の採用が会社全体へ与える影響が大きいため、重要ポジションほど慎重な採用が求められます。
17.リファレンスチェック導入時に決めておきたいこと
実際に導入するのであれば、最低限、
① どのポジションで実施するか
② どの選考段階で実施するか
③ 本人からどのように同意を得るか
④ 誰に確認するか
⑤ 何を質問するか
⑥ 取得した情報を誰が管理するか
⑦ 採用判断にどう利用するか
を整理しておきましょう。
📌 担当者の判断でその都度前職へ問い合わせるのではなく、会社として一定のルールを決めて運用することが重要です。
18.社会保険労務士法人ワンステップに相談するメリット
社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・大阪を中心に、
・採用基準の整理
・求人票、労働条件の見直し
・採用面接での質問項目の整理
・採用時の個人情報の取扱いに関するご相談
・雇用契約書、労働条件通知書の整備
・試用期間制度の見直し
・入社後の評価、面談制度の構築
・就業規則の整備
など、採用から定着までの人事労務をサポートしています。
「採用してもすぐ辞めてしまう」
「面接では良かったのに、入社後にミスマッチが発覚する」
「管理職採用をもっと慎重に行いたい」
という企業様もお気軽にご相談ください。
👉 社会保険労務士法人ワンステップ
https://www.onestep-sr.jp/
19.まとめ
リファレンスチェックは、採用候補者の過去の仕事ぶりなどを第三者から確認し、面接だけでは分からない情報を補う方法です。
特に、
・管理職
・幹部候補
・専門職
・採用失敗による影響が大きいポジション
では、採用判断の材料の一つとして検討できます。
ただし、大切なのは、
「前職へこっそり電話して評判を調べること」ではありません。
本人の同意を得て、採用する職務に必要な範囲で情報を確認し、取得した個人情報を適切に管理することが重要です。
📌 リファレンスチェックは候補者の欠点を探すためではなく、「この会社・この仕事で本当に活躍できそうか」を確認するために活用しましょう。
そして、リファレンスチェックだけに頼るのではなく、
求める人物像の明確化 → 面接 → リファレンスチェック → 採用 → 試用期間中のフォロー
までを一つの採用プロセスとして整えることが大切です。
👉 「採用してから考える」のではなく、採用前の見極めと入社後の育成を整え、「こんなはずではなかった」という採用ミスマッチを減らしていきましょう。
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