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【社労士監修】勤怠締めから給与支給までの流れ|給与計算業務を標準化する方法
社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・阪南を中心に労務相談、給与計算・社会保険手続き代行、就業規則作成、勤怠管理システム導入、助成金の提案など、人事労務分野の各テーマ別ノウハウに基づいてご支援をさせていただくことが可能です。上記テーマ等でお困りの会社様は、是非一度当法人にご相談ください。
1.給与計算業務の標準化とは?
いつもご覧いただきありがとうございます。
社会保険労務士法人ワンステップです。
「給与計算のたびに、勤怠の確認に時間がかかる」
「担当者によって給与計算の進め方が違う」
「給与担当者が休んだり退職したりすると、業務が止まってしまう」
このようなお悩みはありませんか?
給与計算は毎月必ず行う業務ですが、勤怠確認から給与振込まで、さまざまな作業が必要です。
特に中小企業では、一人の担当者が勤怠集計、給与計算、確認作業まで行っていることも少なくありません。
そこで重要になるのが、給与計算業務の標準化です。
今回は、勤怠締めから給与支給までの基本的な流れと、給与計算ミスを防ぐための実務ポイントを解説します。
給与計算業務の標準化とは、担当者によって処理方法が変わらないように、作業手順や確認方法を統一することです。
例えば、勤怠データの提出期限、給与変更情報の共有方法、計算結果の確認項目、最終承認者などをあらかじめ決めておきます。
これにより、確認漏れや入力ミスを防ぎやすくなり、担当者が交代する場合も引継ぎがスムーズになります。
📌 給与計算の標準化で重要なのは、「誰が・いつ・何を確認するか」を明確にすることです。
2.勤怠締めから給与支給までの基本的な流れ
給与計算業務は、大きく6つの段階に分けられます。
段階主な作業担当者の例① 勤怠締め打刻データの締切・回収各従業員・所属長② 勤怠確認打刻漏れ・残業・休暇の確認所属長・人事担当③ 給与計算支給額・控除額の計算給与担当者④ ダブルチェック前月比較・変更事項の確認確認担当者⑤ 給与確定最終承認・振込データ作成責任者・経理担当⑥ 給与支給振込実行・給与明細交付経理担当
この流れを社内で共有し、各段階の期限を決めておくことが重要です。
3.STEP1:勤怠データを締める
給与計算の最初の作業は、勤怠データの締め処理です。
例えば、毎月15日締めの会社であれば、16日以降に前月16日から当月15日までの勤怠を確認します。
確認する項目としては、出勤日数、労働時間、残業時間、休日出勤、有給休暇、遅刻・早退などがあります。
ここで注意したいのが、打刻漏れです。
打刻漏れが残ったまま給与計算を進めると、労働時間や残業代の計算間違いにつながります。
厚生労働省のガイドラインでも、使用者は原則として、タイムカードなどの客観的な記録を基礎に始業・終業時刻を確認・記録することとされています。
参考:厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」
4.STEP2:勤怠データを確認・承認する
勤怠を締めた後は、給与計算に使用するデータが正しいか確認します。
例えば、次のような項目です。
-
打刻漏れがないか
-
休憩時間が正しく反映されているか
-
残業時間が正しく集計されているか
-
法定休日労働と所定休日労働が区別されているか
-
深夜労働時間が正しく集計されているか
-
有給休暇や欠勤が正しく処理されているか
特に、変形労働時間制を導入している会社では、単純に1日8時間を超えた時間だけで残業を判断できない場合があります。
そのため、自社の労働時間制度に合った集計方法になっているか確認しましょう。
👉 勤怠データは、所属長などが確認・承認した後に給与計算へ進める仕組みがおすすめです。
5.STEP3:給与計算を行う
勤怠データが確定したら、給与計算を行います。
給与計算では、主に次の項目を確認します。
支給項目
基本給、役職手当、資格手当、通勤手当、残業代、休日労働手当、深夜手当などです。
控除項目
健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税、住民税などです。
また、欠勤や遅刻・早退があった場合は、就業規則や賃金規程に基づいて控除額を計算します。
この段階で重要なのが、前月から変更された情報を正しく反映することです。
例えば、昇給、手当変更、入退社、休職、扶養変更、社会保険料変更などがあります。
📌 給与計算前に「今月の変更者一覧」を確認することで、反映漏れを防ぎやすくなります。
6.STEP4:給与計算結果をダブルチェックする
給与計算が完了したら、計算結果を確認します。
特に有効なのが、前月の給与データとの比較です。
例えば、次のようなケースです。
「基本給が前月より5,000円増えている」
「残業代が前月の2倍になっている」
「社会保険料が変更されている」
「住民税の控除額が変わっている」
これらの変動には理由があるはずです。
昇給や残業時間の増加など、正当な理由が確認できれば問題ありませんが、理由が分からない場合は計算内容を見直しましょう。
また、給与計算担当者とは別の人が確認することで、ミスを発見しやすくなります。
一人で給与計算を担当している会社でも、最終承認者が前月比較表を確認するなど、できる範囲でチェック体制を整えましょう。
7.STEP5:給与を確定し、振込データを作成する
給与計算結果の確認が終わったら、給与を確定します。
その後、金融機関へ提出する給与振込データを作成します。
ここで注意したいのが、振込金額や振込先口座の間違いです。
例えば、従業員から給与振込口座の変更届が提出されていたにもかかわらず、旧口座のままになっている場合があります。
そのため、給与確定後には、給与一覧表の差引支給額と振込データの合計額が一致しているか確認しましょう。
また、振込データの提出期限は金融機関によって異なります。
給与支給日から逆算して、振込データの作成・承認期限を設定することが重要です。
8.STEP6:給与支給・給与明細の交付
最後に、給与支給日に従業員へ給与を支払います。
給与の支払いについては、労働基準法第24条により、原則として毎月1回以上、一定期日に支払うことなどが定められています。
そのため、給与計算が間に合わないからといって、安易に支給日を遅らせることはできません。
また、給与明細についても、支給額や控除額を確認できるよう適切に交付しましょう。
9.15日締め・25日払いのスケジュール例
例えば、毎月15日締め・25日払いの会社であれば、次のようなスケジュールが考えられます。
日程作業内容15日勤怠締め16日打刻漏れ・休暇・残業確認17日所属長による勤怠承認18日給与変更情報の確認・給与計算19日給与計算結果のチェック20日修正・最終承認21日振込データ作成・提出準備25日給与支給・明細交付
※上記は一例です。休日や金融機関の振込期限、従業員数、給与計算の複雑さなどに応じて調整が必要です。
給与締日から支給日までの期間が短い会社ほど、勤怠確認や給与変更情報の提出期限を明確にしておくことが重要です。
10.給与計算を標準化する5つの方法
給与計算業務を標準化するためには、次の5つの取組みが有効です。
① 毎月のスケジュールを固定する
勤怠締め、データ提出、給与計算、確認、給与確定の期限を決めます。
② 担当者の役割を明確にする
従業員、所属長、給与担当者、経理担当者、最終承認者など、それぞれの役割を決めます。
③ 給与変更情報の共有方法を統一する
昇給や手当変更などは、口頭ではなく、所定の連絡票や共有システムで管理します。
④ チェックリストを使用する
毎月確認する項目を一覧にし、確認漏れを防ぎます。
⑤ 給与計算マニュアルを作成する
残業代や欠勤控除、各種手当、社会保険料などの計算方法を文書化します。
これらを整えることで、担当者が変わっても同じ手順で給与計算を進めやすくなります。
11.給与計算チェックリストの例
毎月の給与計算では、次のようなチェックリストを活用すると便利です。
チェック項目確認内容勤怠打刻漏れ・労働時間の確認残業法定時間外・深夜・休日労働の確認有給・欠勤取得日数・控除額の確認基本給昇給・降給の反映各種手当新規・変更・終了の確認社会保険料標準報酬月額・保険料の確認雇用保険料適用区分・料率の確認所得税扶養情報等の確認住民税特別徴収税額の確認入退社日割計算・最終給与の確認前月比較支給額・控除額の増減確認振込振込先・金額・合計額の確認
チェックリストには、確認日や担当者名を記録できる欄を設けると、後から処理状況を確認しやすくなります。
12.給与計算の属人化を防ぐには?
中小企業では、給与計算を特定の担当者だけが行っている場合があります。
しかし、その担当者が突然休職・退職すると、給与計算方法が分からなくなってしまう可能性があります。
そこで、給与計算マニュアルを作成し、使用するシステム、毎月の作業手順、確認項目、データ保存先、緊急時の対応方法などを整理しておきましょう。
また、マニュアルは作成して終わりではなく、給与計算ルールやシステムの変更に合わせて更新することが重要です。
📌 「担当者しか分からない業務」を減らすことが、給与計算の安定運用につながります。
13.勤怠管理システム・給与計算ソフトの活用
給与計算業務の効率化には、勤怠管理システムや給与計算ソフトの活用も有効です。
例えば、勤怠管理システムから給与計算ソフトへデータを連携できれば、手入力による転記ミスを減らせる可能性があります。
ただし、システムを導入すれば自動的に正しい給与計算ができるわけではありません。
特に、残業時間の集計方法、割増率、欠勤控除、固定残業代などは、自社の就業規則や賃金規程に合った設定が必要です。
そのため、システム導入時には、計算結果が正しいか確認することが重要です。
14.給与計算の外注も選択肢の一つ
給与計算業務の標準化を進めたい場合、社労士事務所などへ給与計算を外注する方法もあります。
例えば、会社側で勤怠を確定し、給与変更情報を外注先へ共有することで、給与計算や明細作成などを委託できます。
また、社労士事務所へ依頼する場合、社会保険・雇用保険手続きや労務相談などを合わせて相談できることもメリットです。
ただし、外注する場合でも、会社側で勤怠を正しく管理し、必要な情報を期限までに共有することは欠かせません。
外注先との役割分担や毎月のスケジュールを明確にすることが重要です。
15.社会保険労務士法人ワンステップにご相談ください
社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・大阪を中心に、企業の給与計算や人事労務に関するサポートを行っています。
「給与計算に毎月時間がかかっている」
「勤怠管理から給与計算までの流れを見直したい」
「給与計算ミスを減らしたい」
「担当者の退職に備えて業務を標準化したい」
「給与計算を外注したい」
このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
まとめ
勤怠締めから給与支給までの業務は、次の6つの段階に分けられます。
① 勤怠締め
② 勤怠確認・承認
③ 給与計算
④ ダブルチェック
⑤ 給与確定・振込データ作成
⑥ 給与支給・給与明細交付
給与計算業務を標準化するためには、毎月のスケジュールを決め、担当者の役割を明確にし、チェックリストやマニュアルを活用することが重要です。
また、給与計算ソフトや勤怠管理システムを活用することで、手作業によるミスや担当者の負担を減らせる可能性があります。
給与計算は、従業員の生活を支える重要な業務です。
**「誰が担当しても、決められた期日までに正確に給与を支給できる体制」**を目指して、まずは現在の給与計算の流れを見直してみてはいかがでしょうか。
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