「サンキューカード」で感謝を伝え合う、ポジティブな組織文化の作り方 -

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「サンキューカード」で感謝を伝え合う、ポジティブな組織文化の作り方

2026.09.25 コラム
サンキューカードの上手な活用の仕方

サンキューカードの上手な活用の仕方

 

社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・阪南を中心に労務相談、給与計算・社会保険手続き代行、就業規則作成、勤怠管理システム導入、助成金の提案など、人事労務分野の各テーマ別ノウハウに基づいてご支援をさせていただくことが可能です。上記テーマ等でお困りの会社様は、是非一度当法人にご相談ください。

 

「ありがとう」を仕組みにすると、職場の空気は変わる?

いつもご覧いただきありがとうございます。
社会保険労務士法人ワンステップです。

「社員同士の会話が業務連絡ばかりになっている」

「頑張っている社員がいても、なかなか評価されにくい」

「職場の雰囲気をもう少し明るくしたい」

このようなお悩みを持つ会社は少なくありません。

そこで、比較的簡単に始められる取り組みの一つが、

「サンキューカード」

です。

中小企業でも始めやすい、承認・感謝を可視化する取り組み

サンキューカードとは、

社員同士で日頃の感謝や助かったことをカードに書いて伝える仕組み

です。

例えば、

「急な仕事を手伝ってくれてありがとう」

「お客様への対応を代わってくれて助かりました」

「いつも職場をきれいにしてくれてありがとう」

といった内容を、紙や社内ツールで伝えます。

📌 大きな成果だけでなく、普段は見えにくい小さな貢献を言葉にすることがポイントです。

今回は、サンキューカードを形だけで終わらせず、ポジティブな組織文化づくりにつなげる方法について解説します。


1.なぜ「ありがとう」を仕組みにするのか?

感謝は、本来わざわざ制度にしなくても伝えられるものです。

しかし、実際の職場では、

「助かったと思っているけど、言うタイミングがない」

「忙しくて、そのままになってしまう」

「照れくさくて言いにくい」

ということがあります。

その結果、

感謝されている側も、

「自分の仕事は誰にも見てもらえていない」

と感じることがあります。

👉 サンキューカードは、普段言葉にされにくい感謝を可視化する仕組みです。


2.サンキューカードの一番の目的は「承認」

サンキューカードというと、

「仲良くなるためのイベント」

と思われることがあります。

もちろん職場の雰囲気づくりにも役立ちます。

しかし本質は、

社員の行動を承認すること

です。

例えば、

「忙しい人を見て自然に手伝った」

「新人へ丁寧に教えた」

「お客様の困りごとに気づいた」

こうした行動は、売上数字には直接表れないことがあります。

それでも会社にとって重要な行動です。

📌 良い行動を見つけて言葉にすることで、「この会社は何を大切にしているか」が伝わります。


3.「褒める」と「感謝する」は少し違う

サンキューカードは、人事評価とは少し違います。

例えば、

「営業成績1位ですごい」

というのは評価に近い表現です。

一方、

「忙しい中、資料作成を手伝ってくれてありがとう」

というのは感謝です。

👉 上から下へ評価するのではなく、社員同士が横の関係で伝えやすいことがサンキューカードの特徴です。

上司から部下だけでなく、

部下から上司

後輩から先輩

他部署同士

でも利用できます。


4.小さな貢献に気づけるようになる

サンキューカードを始めると、

社員が、

「誰かに感謝できることはないかな」

と周囲を見るようになります。

例えば、

・コピー用紙を補充してくれた
・電話を代わりに取ってくれた
・困っているときに声をかけてくれた
・急な休みをフォローしてくれた

などです。

普段なら当たり前として流してしまう行動にも気づきやすくなります。

📌 良い行動を探す習慣が、職場の見方そのものを変えることがあります。


5.「注意されるときだけ声をかけられる職場」になっていないか

上司から社員へ話しかけるのが、

「ここ間違っているよ」

「まだ終わっていないの?」

「もっと早くしてください」

という場面ばかりになると、

社員は、

「上司から声をかけられる=何か怒られる」

と感じるようになります。

これではコミュニケーションが減ってしまいます。

👉 注意・指導だけでなく、できていることにも言葉をかけることが重要です。

サンキューカードは、そのきっかけになります。


6.離職防止にもつながる?

サンキューカードを導入すれば、必ず離職率が下がるわけではありません。

給与や労働時間、人間関係、仕事内容など、離職理由はさまざまです。

しかし、

「自分の仕事を誰も見ていない」

「頑張っても当たり前」

という状態が続けば、会社への愛着は弱くなりやすいでしょう。

一方、

「助かったよ」

「ありがとう」

と日常的に言われる職場では、

自分の仕事が誰かの役に立っている

と実感しやすくなります。

📌 サンキューカードは、社員の承認感や職場への関わりを高める一つの方法として考えるとよいでしょう。


7.最初は紙でも十分

サンキューカードを始めるために、高額なシステムは必要ありません。

例えば名刺サイズのカードを作り、

○○さんへ

「昨日、急な電話対応を代わってくれてありがとうございました。助かりました。」

△△より

という形で書きます。

そして、

本人へ直接渡す

または、

社内の専用BOXへ入れる

という方法があります。

👉 まずは簡単な仕組みから始めて、社員の反応を見ることをおすすめします。


8.チャットやグループウェアでもできる

紙ではなく、

・社内チャット
・グループウェア
・社内SNS

などを使う方法もあります。

例えば、

#ありがとう

というチャンネルを作り、

「○○さん、今日のお客様対応ありがとうございました!」

と投稿します。

これならテレワークや複数拠点がある会社でも使いやすいでしょう。

📌 重要なのは紙かデジタルかではなく、社員が無理なく続けられる方法を選ぶことです。


9.何を書けばいいか分からない社員もいる

サンキューカードを配って、

「自由に書いてください」

だけでは、なかなか書けない社員もいます。

そこで最初に例を示しましょう。

例えば、

仕事を助けてもらった

「急な依頼を手伝ってくれてありがとう」

教えてもらった

「分からないところを丁寧に教えてくれてありがとうございました」

気づいてもらった

「私が困っていたとき声をかけてくれてありがとう」

日頃の感謝

「いつも朝早くから準備してくれてありがとうございます」

などです。

👉 具体例があると、書くハードルが下がります。


10.「ありがとう」だけで終わらせない

例えば、

「○○さん、ありがとう」

だけでも悪くありません。

ただ、

何に対する感謝なのか

を入れると、より伝わりやすくなります。

「昨日、私が外出している間にお客様からの問い合わせを対応してくれてありがとうございました。」

と書けば、

本人も、

「自分のこの行動が役に立ったんだ」

と分かります。

📌 具体的な行動を書くことが、良い行動の再現につながります。


11.会社の行動指針と組み合わせる方法もある

例えば会社が、

「お客様第一」

「チームワーク」

「挑戦」

を大切にしているとします。

サンキューカードに、

「どの行動指針に当てはまったか」

を書けるようにします。

例えば、

「忙しい私をフォローしてくれてありがとう
→ チームワーク」

という形です。

👉 会社の理念や行動指針を、実際の日常行動と結びつけることができます。

理念が壁に貼ってあるだけの状態を防ぐ方法の一つです。


12.強制すると逆効果になる

ここは非常に重要です。

例えば、

「全社員、毎週必ず5枚書いてください」

とすると、

「書く相手がいない」

「仕事が増えた」

「とりあえず適当に書こう」

となる可能性があります。

その結果、

「いつもありがとう」

という形式的なカードばかりになります。

📌 感謝をノルマにすると、本来の目的から離れてしまいます。

導入時に一定のきっかけを作ることは必要ですが、枚数だけを追いかけないようにしましょう。


13.「たくさんもらった人が優秀」にはしない

サンキューカードを集計して、

1位○○さん 50枚

2位△△さん 30枚

とランキングを作る会社もあります。

しかし、注意が必要です。

例えば、

社内で人と接する機会が多い人はカードをもらいやすいでしょう。

一方、

一人で黙々と専門業務をしている社員は、カードをもらいにくいかもしれません。

👉 カードの枚数=社員の価値と考えないことが重要です。


14.人事評価へ直接結びつけすぎない

「サンキューカードを多くもらったら評価点+10点」

という仕組みにすると、

社員が、

「評価を上げたいからカードを書き合おう」

となる可能性があります。

すると制度の意味が変わってしまいます。

📌 人事評価の参考情報として見ることはあっても、単純な枚数を給与や賞与へ直結させることは慎重に考えましょう。

サンキューカードは、基本的には感謝と承認の仕組みとして運用する方が自然です。


15.人気投票にしない

サンキューカード制度で避けたいのが、

仲の良い社員同士だけでカードを送り合うこと

です。

例えば、

営業部だけカードが活発

事務部にはほとんどない

という状態も考えられます。

そこで、

「普段関わりが少ない部署にも目を向けてみましょう」

と案内するのも一つです。

👉 誰が人気かではなく、会社の中にある良い行動を見つける制度にしましょう。


16.管理職が率先して使う

新しい制度を導入するとき、

社員へ、

「皆さん書いてください」

と言いながら、

社長や管理職が1枚も書かない

という状態では定着しにくくなります。

例えば社長から、

「○○さん、繁忙期に新人をフォローしてくれてありがとう」

というカードが届けば、社員も、

「こういう内容を書けばいいんだ」

と分かります。

📌 まず経営者・管理職が見本を示すことが大切です。


17.社長へのカードも歓迎する

サンキューカードを、

上司から部下へ褒める制度

にしないことも重要です。

例えば社員から社長へ、

「忙しい中、相談の時間を取っていただいてありがとうございました」

というカードがあってもよいでしょう。

👉 役職に関係なく感謝を伝えられる方が、制度として自然です。


18.カードの内容を勝手に全社公開しない

社員が個人的な感謝として書いた内容を、

会社が勝手に掲示板へ貼り出すのは避けた方がよい場合があります。

本人が、

「みんなに見られるなら書きたくない」

と感じる可能性があるためです。

例えば、

本人だけに渡す

公開OKにチェックされたカードだけ掲示する

という方法があります。

📌 カードを公開するかどうかも、事前にルールを決めておきましょう。


19.個人情報や不適切な内容にも注意

自由記載だからといって、何でも書いてよいわけではありません。

例えば、

・プライベートな情報
・病気や家庭事情
・容姿への言及
・恋愛感情を含む内容
・皮肉や嫌味

などはトラブルになる可能性があります。

👉 「仕事上の感謝や職場での良い行動を書く」という目的を明確にしておくことが大切です。


20.表彰と組み合わせるなら「内容」を見る

例えば月に一度、

「今月のサンキューカード」

を紹介する方法もあります。

ただし、

最も枚数をもらった人

だけを表彰するのではなく、

「こんな素敵な行動がありました」

という形で内容を紹介します。

例えば、

「急な欠勤があった際、自分から別部署へ応援に入ってくれました」

というエピソードです。

📌 人を競わせるのではなく、良い行動を会社全体で共有することを目的にしましょう。


21.表に出にくい仕事を見つけるきっかけにもなる

会社には、

成果が分かりやすい仕事

と、

成果が見えにくい仕事

があります。

例えば営業は売上が数字で分かります。

一方、

・備品管理
・清掃
・資料整理
・新人フォロー
・電話対応
・他部署のサポート

などは評価されにくいことがあります。

👉 サンキューカードによって、普段は経営者が気づきにくい貢献が見えることがあります。


22.会社側もカードを見ることで職場が分かる

例えば、

「○○さんがいつも新人へ丁寧に教えている」

というカードが複数届いているとします。

会社からすると、

「○○さんには人を育てる力があるかもしれない」

と気づくきっかけになります。

また、

「毎回同じ社員が誰かのフォローをしている」

のであれば、

その人へ負担が集中していないか確認する必要もあります。

📌 サンキューカードは、職場の人間関係や隠れた役割を知るヒントにもなります。


23.「ありがとう」で労働条件の問題を解決しようとしない

これは注意したいポイントです。

例えば、

「残業が多いけれど、感謝を伝えれば社員は頑張ってくれる」

「給与を上げられないからサンキューカードで満足してもらおう」

という考え方ではいけません。

長時間労働や賃金、人員不足といった問題があるなら、それは別に改善する必要があります。

👉 感謝は適正な労働条件の代わりにはなりません。

サンキューカードは、健全な労務管理の上にプラスする取り組みとして考えましょう。


24.和歌山の中小企業なら小さく始めやすい

社員数が10人、20人程度の会社では、

大企業ほど複雑な制度は必要ありません。

例えば、

① カードを休憩室に置く

↓

② 感謝したいとき自由に書く

↓

③ 専用BOXへ入れる

↓

④ 週1回、本人へ渡す

というだけでも始められます。

また、月1回の朝礼で、

「今月こんな素敵なカードがありました」

と本人の了承を得て紹介してもよいでしょう。

📌 大掛かりな制度ではなく、続けられる仕組みにすることが大切です。


25.まず3か月試してみる

サンキューカードが自社に合うか分からない場合は、

3か月の試行期間

を設ける方法があります。

3か月後に社員へ、

・カードをもらってどう感じたか
・書きやすかったか
・負担にならなかったか
・続けたいか
・改善した方がよい点はあるか

を聞きます。

👉 会社が一方的に「良い制度だから続ける」と決めず、社員の声も確認しましょう。


26.社会保険労務士法人ワンステップに相談するメリット

社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・大阪を中心に、

・社員の定着支援
・社内コミュニケーションの改善
・従業員アンケートの設計
・人事評価制度の構築
・1on1や面談制度の導入
・管理職研修
・会社理念、行動指針と評価制度の連携
・職場環境改善

などをサポートしています。

「職場の雰囲気を良くしたい」

「社員同士でもっと声を掛け合ってほしい」

「頑張っている社員をきちんと認めたい」

「社員が定着する会社にしたい」

という企業様もお気軽にご相談ください。

👉 社会保険労務士法人ワンステップ
https://www.onestep-sr.jp/


27.まとめ

サンキューカードは、

社員同士で感謝を伝える、とてもシンプルな仕組み

です。

しかし、うまく活用すれば、

・普段見えにくい貢献に気づく
・良い行動を承認する
・部署を越えたコミュニケーションを増やす
・会社が大切にする行動を共有する

きっかけになります。

一方で、

① 枚数をノルマにしない

② 人気ランキングにしない

③ 給与・評価へ単純に直結させない

④ 公開を強制しない

⑤ 感謝で労働条件の問題をごまかさない

ことも重要です。

📌 サンキューカードの目的は、「ありがとうを何枚集めたか」を競うことではありません。

大切なのは、

「あなたの仕事を見ています」

「その行動に助けられました」

というメッセージを伝えることです。

高額な福利厚生を用意しなくても、職場のコミュニケーションを変えることはできます。

👉 まずは社長や管理職から、今週助けてもらった社員一人に「ありがとう」を具体的に伝えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

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執筆者情報
社会保険労務士法人ワンステップ 代表社員 社会保険労務士 千田佳昭
保有資格社会保険労務士 行政書士
専門分野助成金申請サポート 人事労務サポート
一言当法人は2005年に創業し、その後2019年に社会保険労務士法人ワンステップへと法人化しました。創業から20年を超えても一貫して「人事労務の手続きサポート・助成金の積極提案」を主軸に取り組んできました。 人事労務のサポートを通じてより良い企業づくりと、それを通じた地域の発展を支援することが当法人の役割です。お客様のため、地域のために何ができるか日々研究し、実践しています。 お困り事があれば、まずはお電話やメール等でお気軽にお問い合わせください。
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