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会社の忘年会・懇親会、参加を強制したらパワハラになる?
社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・阪南を中心に労務相談、給与計算・社会保険手続き代行、就業規則作成、勤怠管理システム導入、助成金の提案など、人事労務分野の各テーマ別ノウハウに基づいてご支援をさせていただくことが可能です。上記テーマ等でお困りの会社様は、是非一度当法人にご相談ください。
「自由参加」のつもりでも、社員は断れないと感じているかもしれません
いつもご覧いただきありがとうございます。
社会保険労務士法人ワンステップです。
「忘年会くらい全員参加してほしい」
「社員同士の交流のために懇親会を開きたい」
「欠席した社員を評価で不利にするのは問題?」
秋が深まり、年末が近づくにつれ、このようなご相談が増えてきます。
懇親会を福利厚生にするのか、業務として扱うのかを曖昧にしないことが重要
会社としては、
「せっかく会社がお金を出しているのだから参加してほしい」
「普段話せない社員同士の交流の場にしたい」
という思いがあるかもしれません。
しかし、社員側からすると、
「本当は行きたくないけれど断りにくい」
「参加しないと評価が下がりそう」
「上司に何度も誘われて断れない」
と感じていることもあります。
👉 忘年会や懇親会への参加を勧めること自体が直ちにパワハラになるわけではありませんが、強制の仕方によっては問題になる可能性があります。
今回は、会社の忘年会・懇親会とパワハラの関係について解説します。
1.忘年会への参加強制は「即パワハラ」ではない
まず押さえておきたいのは、
「忘年会への参加を求めた=必ずパワハラ」
というわけではないことです。
パワーハラスメントは一般に、
・優越的な関係を背景とした言動
・業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
・労働者の就業環境が害されるもの
という要素から判断されます。
そのため、
「今年も忘年会をするので、都合が合えば参加してください」
という程度であれば、通常それだけでパワハラになるわけではありません。
📌 問題になるのは、「断れないような圧力」や「欠席による不利益」が伴う場合です。
2.「自由参加」と言いながら実質強制になっていないか
会社側が、
「もちろん自由参加です」
と言っていても、実態が違うケースがあります。
例えば、
「みんな参加するのに、あなたは来ないの?」
「新人なんだから参加するのが普通でしょう」
「付き合いが悪い人は評価しにくいな」
「欠席するなら理由を詳しく説明して」
といった言い方です。
このような状況では、社員が実質的に参加を強制されていると感じる可能性があります。
👉 形式上「自由参加」と書いてあるかではなく、実際に断れる雰囲気になっているかが大切です。
3.欠席したことを人事評価に反映するのは注意
例えば、
忘年会を欠席した社員について、
「協調性がない」
として評価を下げる。
あるいは、
「昇進させない」
「重要な仕事を任せない」
といった不利益を与える。
このような運用は問題になりやすいでしょう。
忘年会が任意参加の私的な懇親会であるなら、
📌 参加しなかったことだけを理由に人事上の不利益を与えることは避けるべきです。
会社が本当に業務として参加を求めるのであれば、そもそも「任意参加」として扱うのではなく、勤務時間や賃金の問題まで整理する必要があります。
4.会社命令で参加させるなら「労働時間」の問題も出てくる
ここは非常に重要です。
例えば会社が、
「全員参加です」
「業務命令なので必ず出席してください」
としている場合です。
その忘年会や懇親会が、実質的に会社の指揮命令下で参加を義務付けられているのであれば、労働時間に該当する可能性があります。
例えば、
通常勤務が18時まで
↓
18時30分から会社主催の懇親会
↓
全員参加が義務
という場合です。
この場合、懇親会の時間について賃金支払いが必要となる可能性があります。
さらに法定労働時間を超えれば、時間外労働の問題も出てきます。
👉 「強制参加にする」ということは、単なる社内イベントではなく「業務として扱うのか」という問題につながります。
5.参加しない社員にもいろいろな事情がある
社員が忘年会を断る理由はさまざまです。
例えば、
・子育て
・介護
・家庭の予定
・翌日の予定
・お酒が苦手
・大人数の会食が苦手
・職場とプライベートを分けたい
などです。
会社からすれば、
「年に1回くらい参加してくれても」
と思うかもしれません。
しかし社員にとっては、仕事が終わった後の時間も大切な私生活です。
📌 参加しない理由を細かく聞き出したり、「そんな理由なら来られるでしょう」と判断したりすることは避けましょう。
6.「新人は参加必須」も注意
中小企業では、
「新人は最初の忘年会くらい参加するもの」
という文化が残っていることがあります。
しかし、
「新人だから」
という理由だけでプライベートな懇親会への参加を強制するのはおすすめできません。
例えば、
「新人の○○さんも絶対来てね」
「こういう場に出ないと会社になじめないよ」
と言われると、立場の弱い新入社員は断りにくくなります。
👉 立場が弱い社員ほど、上司からの「お願い」を命令として受け止める可能性があります。
管理職には、その点も理解してもらう必要があります。
7.二次会の強制はさらに注意
忘年会そのものには参加したものの、
「次、二次会行くぞ」
「若手は全員参加ね」
という流れになるケースもあります。
特に上司が部下に対して、
・帰ろうとするのを引き止める
・何度断っても誘い続ける
・断った社員をからかう
・翌日に態度を変える
といった行為をすると、トラブルになりやすくなります。
📌 一次会以上に、二次会は任意性を明確にしておく方が安全です。
「参加する人だけで行きましょう」
という運用を徹底しましょう。
8.「お酒を飲ませる」強要も当然NG
忘年会では飲酒に関するトラブルにも注意が必要です。
例えば、
「とりあえず一杯くらい飲め」
「乾杯だから飲まないと失礼」
「若いんだからもっと飲めるだろう」
といった言動です。
飲酒を強要すると、ハラスメントだけでなく、社員の安全・健康の面でも問題があります。
また、
・車で帰る社員
・体質的に飲めない社員
・服薬している社員
などもいます。
👉 飲む・飲まないは本人に任せることを徹底しましょう。
ソフトドリンクを選んでも何も言われない環境にしておくことが重要です。
9.飲み会での発言も「会社外だから自由」ではない
忘年会になると、
「今日は無礼講だから」
と言われることがあります。
しかし、会社の懇親会だからといって、何を言ってもよいわけではありません。
例えば、
・容姿について繰り返し話す
・恋人や結婚について質問する
・性的な冗談を言う
・部下を大勢の前で叱る
・仕事上の失敗を笑いものにする
などは、ハラスメント問題につながる可能性があります。
📌 勤務時間外・飲食店であっても、職場の人間関係を背景に行われた言動が会社の問題になることがあります。
10.SNSへの写真投稿にも注意
忘年会で撮った写真を、
「会社のInstagramに載せよう」
「みんな楽しそうだからSNSに投稿しよう」
と考える会社もあります。
ただし、社員全員が自分の写真を公開してほしいとは限りません。
そのため、
・会社SNSへ掲載する
・採用サイトへ掲載する
・社外向け広報に使用する
場合には、本人の意思を確認しておくことをおすすめします。
👉 参加したことと、写真公開に同意したことは別です。
特にSNSは一度公開すると広く拡散される可能性があります。
11.参加費の扱いも事前に明確にする
忘年会の参加を案内するときは、
「会社負担なのか」
「本人負担なのか」
も明確にしておきましょう。
例えば参加当日になって、
「一人5,000円です」
となれば、社員とのトラブルにつながる可能性があります。
また、給与から参加費を勝手に天引きすることにも注意が必要です。
賃金は原則として全額を支払う必要があり、法令上認められる場合などを除き、会社が自由に控除できるものではありません。
📌 参加費がある場合は、募集時点で金額と支払方法を明確にしておきましょう。
12.会社としておすすめなのは「明確な任意参加」
福利厚生や社員交流を目的とした忘年会なら、
「参加は完全に任意」
と明確にする運用をおすすめします。
例えば案内文でも、
「参加は任意です。欠席による不利益はありません」
と記載しておく方法があります。
また、管理職にも、
「部下に参加を強く求めない」
「欠席理由を詮索しない」
「評価と結びつけない」
というルールを共有します。
👉 会社が任意と言うだけでなく、管理職まで同じ認識にしておくことが重要です。
13.それでも交流の機会を作りたい場合は?
会社として、
「社員同士のコミュニケーションは必要」
という考え自体は間違いではありません。
その場合は、夜の飲み会だけに頼らない方法もあります。
例えば、
・勤務時間内のランチミーティング
・短時間の社内交流会
・社員研修後の交流時間
・昼間の社内イベント
などです。
子育て中の社員なども参加しやすくなります。
📌 「社員交流=夜の飲み会」という固定観念をなくすと、より多くの社員が参加しやすくなります。
14.社員が「行きたい」と思える会にする
忘年会について、
「参加率を100%にするにはどうすればいい?」
と考えるより、
「社員が参加したいと思える会になっているか」
を考えてみるのもよいでしょう。
例えば、
・長時間拘束しない
・会社が費用を負担する
・無理に余興をさせない
・飲酒を強要しない
・上司の説教の場にしない
・二次会参加を求めない
だけでも、参加しやすさは変わります。
👉 強制して参加率を上げるのではなく、自然と参加したくなる運営を目指しましょう。
15.ハラスメント防止ルールを管理職に共有する
会社がハラスメント防止規程を整備していても、
社員が内容を知らなければ十分ではありません。
特に忘年会シーズン前には、
・飲酒強要をしない
・性的な発言をしない
・個人的な事情を詮索しない
・参加を強制しない
・二次会を強制しない
などを管理職へ改めて共有する方法もあります。
📌 忘年会前に5分程度注意事項を共有するだけでも、トラブル予防になります。
16.ハラスメント研修には助成金を活用できる場合も
会社として、
・管理職研修
・コミュニケーション研修
・ハラスメント防止研修
などを実施する場合、内容や年度の要件によっては人材開発支援助成金などを活用できる可能性があります。
ただし、研修であれば何でも対象になるわけではありません。
👉 助成金を検討する場合は、研修を申し込む前に対象となるか確認することが重要です。
17.社会保険労務士法人ワンステップに相談するメリット
社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・大阪を中心に、
・ハラスメント防止規程の作成、見直し
・就業規則の整備
・社内相談窓口の整備
・管理職向けハラスメント研修
・職場内トラブルへの対応
・懇親会等の社内ルールに関するご相談
・社員研修に活用できる助成金のご提案
などをサポートしています。
「どこからがパワハラになるのか分からない」
「管理職にハラスメント防止研修をしたい」
「社内の飲み会でトラブルがあった」
という企業様もお気軽にご相談ください。
👉 社会保険労務士法人ワンステップ
https://www.onestep-sr.jp/
18.まとめ
会社の忘年会や懇親会への参加を求めること自体が、直ちにパワハラになるわけではありません。
しかし、
「絶対参加」
「新人だから参加」
「欠席すると評価を下げる」
「何度断っても参加を求める」
といった運用になると、問題が生じる可能性があります。
さらに、会社が業務として参加を義務付けるのであれば、労働時間や賃金の取扱いまで考える必要があります。
📌 会社の懇親会は、「強制して参加させる」より「参加したい人が安心して楽しめる場」にすることが大切です。
そのためには、
・参加は任意と明示する
・欠席理由を詮索しない
・評価と結びつけない
・飲酒を強要しない
・二次会を強制しない
・ハラスメントに注意する
といった基本的なルールを会社と管理職で共有しておきましょう。
👉 忘年会は本来、社員同士の交流を深めるための場です。
せっかくの懇親会が社員にとって「苦痛な業務」にならないよう、参加する人もしない人も尊重できる運営を心がけましょう。
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当法人では、企業様に顧問社労士契約を推奨しております。労務・手続き・助成金に強い顧問社労士をつけることで、労務問題を迅速に解決するだけでなく、給与計算や諸手続きにかかる総務部門の間接コストを削減することができ、経営に専念できる環境を整備出来ます。その他にも受給できる助成金の提案・申請代行や各種研修の実施・最新情報提供など、様々なメリットがあります。 詳しくは、【サービス紹介】をご覧ください。
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