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【社労士監修】【2026年版】人事労務の年間スケジュール|会社が毎月行う手続き一覧
「毎月の給与計算に追われ、年に一度の届出を忘れそうになる」「担当者が変わると、何をいつ行うのか分からない」。人事労務を兼任する会社では、年間業務の見える化が役立ちます。
この記事の結論
人事労務は、毎月の給与・勤怠管理、年間の定例手続き、入退社などの随時手続きを組み合わせて管理します。年間表には法定期限だけでなく、資料回収日・担当者・確認者まで登録し、自社の賞与月や協定の有効期間に合わせて調整しましょう。
この記事で分かること
- 2026年1月~12月の人事労務業務と準備時期
- 年度更新・算定基礎届・年末調整の注意点
- 毎月の確認事項と、入退社などの随時対応
- 担当者の交代にも対応できる年間カレンダーの作り方
本記事は2026年10月13日時点の情報を基にしています。2026年の暦年を対象とし、1月の業務は主に2025年分、年末の業務は主に2026年分の処理です。対象者や期限は、会社の規模、加入先、届出内容によって異なります。
2026年の人事労務年間スケジュール早見表
まずは次の表を基に、自社の予定を整理してください。採用・昇給・賞与・健康診断などの実施月は会社ごとの例であり、すべての会社に共通する法定月ではありません。法定手続きの根拠は、続く各項目で確認できます。
| 月 | 主な手続き・確認 | 社内で進める準備・管理 |
|---|---|---|
| 1月 | 前年分の源泉徴収票交付、給与支払報告書・法定調書等の対応 | 提出対象・住所・前年給与を照合し、休日による期限の繰り延べを確認 |
| 2月 | 新年度の制度・保険料率情報の確認 | 採用計画、雇用契約更新、入社書類の準備 |
| 3月 | 保険料率変更の適用月・控除月を確認 | 4月施行の改正対応、入社準備、協定更新の確認 |
| 4月 | 入社者の保険加入手続き、昇給後の随時改定対象者の管理 | 労働条件・勤怠・給与情報の登録、改正内容の社内周知 |
| 5月 | 住民税の税額通知を確認 | 6月の控除額登録、年度更新の賃金集計 |
| 6月 | 労働保険年度更新、住民税の新年度額への切り替え | 算定基礎届の対象者確認、雇用状況報告の準備 |
| 7月 | 年度更新・算定基礎届、対象企業の雇用状況報告 | 届出の受付・補正対応、賞与を支給する場合の届出 |
| 8月 | 算定結果・最低賃金改定情報の確認 | 給与設定の準備、夏季休業中の担当者・支払予定の調整 |
| 9月 | 定時決定による新しい標準報酬月額の適用を確認 | 控除月の照合、最低賃金の発効日に向けた賃金確認 |
| 10月 | 最低賃金・法改正の適用状況を確認 | 年末調整の案内、対象者・必要書類の洗い出し |
| 11月 | 年末調整書類の回収・確認 | 不足資料の再案内、翌年の人員・休日計画 |
| 12月 | 年末調整、賞与を支給する場合の届出 | 翌年1月の提出準備、年間カレンダーと担当体制の更新 |
最低賃金の発効日は地域・年度によって異なります。「10月になってから確認する」と固定せず、公表後に自社へ適用される日を登録してください。保険料率も、適用開始月と実際の給与控除月を分けて管理します。
特に準備が必要な年間手続き
1月:前年分の給与情報と提出対象を照合する
源泉徴収票の従業員への交付、税務署への提出、市区町村への給与支払報告書の提出は、それぞれ対象や提出先を確認します。2026年1月に処理するのは主に2025年分です。年末調整が終わっても、住所変更や退職者の確認を残さないようにしましょう。
提出範囲は国税庁の給与所得の源泉徴収票の提出範囲と提出枚数等で確認できます。和歌山市の給与支払報告書の提出案内では、1月31日が土日の場合の取り扱いも示されています。2026年は1月31日が土曜日のため、同市への提出期限は2月2日(月)です。
6~7月:労働保険年度更新と算定基礎届を別々に準備する
2026年度の労働保険年度更新期間は6月1日(月)~7月10日(金)です。前年度の確定保険料と当年度の概算保険料を申告します。給与・賞与の集計と、労災保険・雇用保険それぞれの対象者を確認してください。申告・納付の案内は厚生労働省の労働保険年度更新に係るお知らせで確認できます。
算定基礎届の提出期限は2026年7月10日(金)です。原則として4~6月に支払った報酬を基に標準報酬月額を決定し、9月分から適用します。資格取得時期や随時改定の状況などによって対象外となる人もいるため、給与総額だけで判断しないでください。日本年金機構の定時決定(算定基礎届)を確認し、通知内容と給与設定を照合します。
年度更新と算定基礎届は対象期間も目的も異なります。「7月の手続き」と一つにまとめず、それぞれの資料回収日と確認者を決めることが大切です。
6~7月:対象企業は雇用状況報告も確認する
高年齢者雇用状況等報告・障害者雇用状況報告は、対象企業が6月1日現在の状況を報告する手続きです。2026年の報告期限は7月15日(水)と案内されています。対象要件は報告ごとに確認してください。奈良労働局の令和8年の雇用状況等報告の案内で期限・様式を確認でき、提出先は本社所在地を管轄するハローワーク等です。
10~12月:年末調整は書類回収から逆算する
年末調整は、給与の集計だけでなく、従業員への案内、不足資料の回収、扶養情報などの確認が必要です。10月に案内、11月に回収・確認、12月に処理するなど、自社の給与日と委託先の締切に合わせて計画します。
2026年分は、国税庁の年末調整がよくわかるページ(令和8年分)の最新様式・改正事項を確認してください。税務判断や税務書類の作成・提出を依頼する際は、税理士との役割分担を確認します。年末には、2027年1月に行う2026年分の報告・交付の準備も進めましょう。
毎月行う人事労務業務と確認資料
年間手続きが集中する月でも、給与支給や勤怠管理は継続します。担当者だけでなく、確認者も決めておきましょう。
| 業務 | 確認資料 | 担当例・問題がある場合の対応 |
|---|---|---|
| 勤怠の締め・残業確認 | 出勤簿、打刻、休暇申請、36協定 | 現場責任者・労務担当が確認。記録の不一致や長時間労働は給与確定前に調査 |
| 給与計算・支給 | 給与一覧、賃金台帳、雇用条件、変更通知 | 給与担当が計算し、別の確認者が前月との差を照合 |
| 保険料・税額の控除と納付 | 保険料通知、住民税通知、納付予定表 | 給与・経理担当が控除額と納付額を確認。不一致は設定・対象月を調べる |
| 有給休暇の取得状況 | 有給休暇管理簿、基準日、取得実績 | 労務担当・上司が確認。期限が近い人は取得予定と業務調整を検討 |
| 人員・雇用条件の変更 | 入退社予定、契約更新、扶養・賃金変更の申告 | 現場から労務担当へ連絡し、届出や給与変更の要否を確認 |
源泉所得税等は原則として支払月の翌月10日が納付期限です。承認を受けた納期の特例では、対象となる税額を7月10日・翌年1月20日にまとめて納付します。国税庁の納付期限と納期の特例で対象・休日の取り扱いを確認してください。
住民税は、通知に記載された6月~翌年5月の月割額を給与から徴収します。納期の特例などの適用状況も含め、従業員の住所地の市区町村へ確認しましょう。和歌山市の個人住民税の特別徴収の案内が参考になります。
会社・従業員ごとの日付で管理する業務
36協定と有給休暇は「年度末」で一律管理しない
36協定は自社の協定書に記載した対象期間・有効期間を確認し、更新準備と届出の予定を登録します。4月開始の会社以外は、3月だけの確認では不十分です。対象期間と有効期間の違いは、厚生労働省の改正労働基準法に関するQ&A(PDF)で確認できます。
法定の年次有給休暇が10日以上付与される人は、原則として基準日から1年以内に5日取得させる必要があります。パート・アルバイトも対象になり得ます。詳細は厚生労働省の年次有給休暇の事業主向け解説を確認し、従業員ごとの基準日で管理してください。
健康診断と賞与は自社の実施日・支給日を登録する
定期健康診断は、一般に対象となる常時使用する労働者について1年以内ごとに1回実施します。深夜業などは別の頻度での管理が必要になるため、対象業務も確認してください。根拠は労働安全衛生規則第44条・第45条です。予約、未受診者への案内、受診後の対応まで予定に含めます。
届出対象の賞与を支給した場合、賞与支払届は支払日から5日以内に提出します。夏・冬に限らず、自社の支給日から管理してください。日本年金機構の賞与を支給したときの手続きで対象となる賞与や不支給時の対応を確認できます。
入退社・休業・賃金変更は発生時に対応する
入社・退職時の保険資格の取得・喪失、扶養の異動、産休・育休、労災などは、年間表の特定月を待たずに確認します。「月末にまとめて報告」では届出期限に間に合わないことがあるため、発生日・予定日が分かった時点で労務担当へ共有しましょう。
昇給・降給などの固定的賃金の変更は、月額変更届の要否を確認するきっかけです。すべての昇給で届出が必要になるわけではなく、報酬の変動や支払基礎日数などの要件を確認します。日本年金機構の随時改定(月額変更届)を参考に、変更後の給与を継続して管理してください。
年間カレンダーを運用する3つの手順
- 自社の対象業務を選ぶ:加入保険、従業員、賞与月、協定の期間などを確認し、該当する予定を登録します。
- 期限から逆算する:法定期限のほか、資料回収・作成・確認・提出・補正の予定日を決めます。
- 毎月更新する:経営者、現場、給与・経理担当で変更を共有し、受付結果や納付確認まで記録します。
管理表には「業務名・対象者・期限・社内締切・担当者・確認者・完了記録」を設けましょう。法改正で追加される対応は、公的情報を確認して予定へ反映します。
社会保険労務士法人ワンステップでは、和歌山・奈良・阪南を中心に、人事労務相談や給与計算、社会保険・労働保険手続きなどを支援しています。継続的な相談は人事労務サポート顧問、届出業務の外注は手続き業務サポート顧問をご覧ください。委託時は、会社が提供する情報と双方の締切を決めておくことが大切です。
人事労務の年間スケジュールに関するよくある質問
Q1.小規模な会社でも年間予定表は必要ですか?
必要な業務の漏れを防ぐために役立ちます。従業員数だけで判断せず、自社に該当する手続きを選んで管理しましょう。
Q2.36協定は毎年3月に更新しますか?
一律ではありません。自社の協定書の対象期間・有効期間に合わせて、準備と届出を管理します。
Q3.有給休暇の年5日は1月~12月で数えますか?
原則として付与日である基準日から1年間で管理します。基準日の統一や前倒し付与がある場合は、その運用に合う管理期間を確認してください。
Q4.算定基礎届を提出したら7月の給与控除を変更しますか?
提出月だけでは決まりません。定時決定の新しい標準報酬月額は原則9月分から適用され、給与の控除月は自社の徴収方法に合わせて確認します。
Q5.賞与支払届は夏と冬だけ提出しますか?
支給月を固定せず、届出対象の賞与を実際に支給した日から期限を管理します。
Q6.入退社の手続きは月次業務の日にまとめてよいですか?
各手続きの期限に間に合う必要があります。入退社が決まった時点で共有し、必要な届出を個別に確認してください。
Q7.年末調整も社労士へまとめて依頼できますか?
給与計算の支援範囲と、税理士が担う税務業務を確認してから依頼しましょう。契約前に資料回収・計算・税務判断・提出の分担を明確にします。
Q8.社労士へ委託すれば社内での管理は不要ですか?
社内の情報共有は必要です。入退社、賃金、勤怠などの変更を期限内に提供する担当者と、委託先への連絡方法を決めておきましょう。
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